多発性硬化症 (MS) の痛みをcoolingで緩和

多発性硬化症 (MS) の人は、深部体温の調節が非常に重要です。多発性硬化症 (MS) は、倦怠感、歩行困難、筋肉のけいれん、しびれ、痛みなどの症状があります。こうした症状は、気温がわずかに上昇するだけでも悪化することがあります。MS患者にとって、いかに体温の上昇を防いで症状の悪化を防ぐか、これが非常に重要な問題です。Coolingを取り入れると暑い中、MS患者も快適に過ごすことができます。 ちょっとした温度変化がMSの人に与える影響 MS患者は、運動したり、外気温が高くなったりすると、体温が上がり症状が悪化する兆候があります。この、体温上昇に伴って症状が悪化することを Uhthoff 現象と呼んでいます。わずか0.5℃上がっただけでも不快感を感じて、様々な障害を引き起こすことがあります。連日暑さが続いたとき、特に運動する際などは、暑さから身を守りきちんと体を冷やすことが大切です。体を冷やすと痛みが軽減され、快適に過ごすことができます。 coolingはMS患者の機能を改善 ある研究 (2007年 A Meyer-Heim 他) によると、cooling garments (冷却服) を着用することで、温度変化に敏感なMS患者の機能が改善することが分かりました。MS患者はcoolingすることによって、体温の上昇を防ぎ、筋肉のけいれんや痛み、ふるえ、その他多くの症状を緩和できます。また、冷却グッズを上手く利用することによって、MS患者の体温を一定に保ち、体が熱くなるのを防ぐことができます。mslifelines.com (MS患者のためのオンラインサポートグループ) によると、MS患者を熱ストレスから守るには、常に水分をとること、そして「凍った」パックを入れた cooling vest (クールベスト) を着用することが大切とのことです。 自分でできる cooling で、暑い季節のMS患者を応援 うだるような暑い季節、MS患者には、首、腕、足に使える冷却パックが便利です。また、クールベストを着用すると体温調節が楽にできます。電池式の高価なものから、パッシブクーリング (自然の力を利用した冷却) を使ったシンプルなものまで、様々なタイプの cooling vest (クールベスト) があります。紫外線から腕を守り、ヒンヤリする Cooling sleeves (アームスリーブ) は、屋外でも室内でも大活躍します。MS患者を夏の暑さから守り、苦痛を和らげてくれる冷却グッズは、実に様々な種類があります。cooling caps (冷却キャップ) や cooling towels (冷却タオル) も、MS患者が屋外で活動する際に役立つでしょう。 MSの人は、水分を十分にとり、自分でクールグッズを使って体を冷やす必要があります。そうすることで、仕事にも安心して取り組めます。少しでも快適に過ごせるように、様々な対策をすることによって、苦痛を和らげることができます。対策すれば、暑い日でもやりたいことを我慢しないで楽しく過ごせるでしょう。